「……んなもん、自分で考えろよ」


宇津井あたしを離し、床に座った。

あぐらをかいて、顎を手で押さえていた。



「……こんな気持ち、初めてで…。意味わかんねぇ…」


宇津井はポツリ、そうやって呟いた。



「……宇津井…」

「……調子狂う。お前のせいで」


――ドキッ



あたしの、せい?



「……おかしくなるんだよ…」


切なそうに呟き、宇津井は目を閉じた。




……分からない。
なんで、心臓がこんなにも反応するのか。


……分からない。
なんで、いつも広く見えていた宇津井の背中が、こんなにも小さく見えるのか。




……ねぇ、宇津井。

あんたの気持ちは、


……好き……
って言葉にして、

受け止めても、



いいのかなぁ……?