「あっ、ユキさんのメアド教えて欲しい!」


唐突に、瑠衣が声をあげた。
キャンパスの前に戻ろうとしていた篠原の、肩がビクッとなったのが見えた。


「え、私の?」


少し眉をひそめて。


「リョーと同じガッコだし、優しいし」


ニコッときらきらした笑顔で。
あ、可愛い…と思ったのは俺だけじゃなかったようだ。


「うん、じゃあ、今…」


篠原も、同性である瑠衣の今の笑顔に少なからずときめいたように見える。


うん、まぁ…
可愛いもんな。