虹の都へ

「兄貴すまない」

健人はお兄さんに頭を下げる。

健人のお兄さんは、戸惑ってうなずくだけだった。

「瑞希、行こ」

健人が腕をつかむと、引っ張った。

健人に引きずられるように、あたしはその場から去った。


目の前の健人の背中を見つめる。

さっきから黙って腕を引っ張っている健人はしゃべろうとしなければ、こっちを見ようとしない。

「…ごめん」

ポツリと、あたしは言った。

その言葉に反応したと言うように、健人が足を止める。

そして、振り返った。