あとで分かった 小唄ちゃんの学校の変更。 俺達がいることを知らなかったのか。 それとも…逢いたくなかったか。 そんなことが頭の中をぐるぐるしていた。 でも 入学式で1人の男の人に声をかけられた。 遊磨も連れて来いと言われ、 連れてくると 「次に会ったときは 小唄を大事にしてやってね」 と、言われた。 はっ、と気づいた。 「あのっ、小唄ちゃんのお父さん…?」 「そうだよ」 「小唄ちゃんは何故っ…、 この学校じゃないんですかっ?」 必死だった。 「ごめんね」 逢いたいのに逢えなかった。