国立先生と数成先生の口論を聞いていても何も進展はしない、そう理解した僕は自ら話を進行することに勤める。何だか国立先生の流れにどっぷり浸かってしまったようなやるせない気分だ。
「えー、まず旧野君の好物を知ってる人は?」
挙手人数ゼロ。これは致命的ではないのか?国立先生は成る程と言いたげな表情をしている。こんな初歩的段階の初歩的事項に気付かないとははたしてこの先協力者として役立つのだろうかと不安が胸を圧迫する。
どう考えてもお弁当作戦に好物抜きは致命的だ。今度は具材以前の問題に逆流する。告竜さんも好物は未知らしく全員が頭を抱え込むがこの教室内で発言数が最少の千理先生が名案を発言した。「本人と友達にでもなって聞き出せば良いだろう」と。名案。流石冷静沈着の千理先生。
「じゃあ早速国立せんせ、」「じゃあ阿藍君頼んだよ!」
何故僕なんだ。
「作成を考案したのは国立先生なんですから国立先生が行けば良いじゃないですか!」
「協力してくれるんじゃないの阿藍君?」
今僕の頬が引きつった気がする。微笑営業中の国立先生を捉えている目の端に不安そうな告竜さんが見えた。この状況で僕が断れないと予測した上での要望だと安易に理解出来た。
「えー、まず旧野君の好物を知ってる人は?」
挙手人数ゼロ。これは致命的ではないのか?国立先生は成る程と言いたげな表情をしている。こんな初歩的段階の初歩的事項に気付かないとははたしてこの先協力者として役立つのだろうかと不安が胸を圧迫する。
どう考えてもお弁当作戦に好物抜きは致命的だ。今度は具材以前の問題に逆流する。告竜さんも好物は未知らしく全員が頭を抱え込むがこの教室内で発言数が最少の千理先生が名案を発言した。「本人と友達にでもなって聞き出せば良いだろう」と。名案。流石冷静沈着の千理先生。
「じゃあ早速国立せんせ、」「じゃあ阿藍君頼んだよ!」
何故僕なんだ。
「作成を考案したのは国立先生なんですから国立先生が行けば良いじゃないですか!」
「協力してくれるんじゃないの阿藍君?」
今僕の頬が引きつった気がする。微笑営業中の国立先生を捉えている目の端に不安そうな告竜さんが見えた。この状況で僕が断れないと予測した上での要望だと安易に理解出来た。
