「運転席の後ろに乗ってるお兄ちゃんおとなしいね。まだ名前聞いてなかったけど…」

またも健太がニコニコしながら即答で言った。

「祐一君だよ。俺の会社の先輩だけどね」

「そーなんだ。いつもこんな感じなの?」

「そうだね」

麻里っぺは少し慌てながらもルームミラーを見ながら言った。

「姉さん!」

「何?」

「いつまでこんなところに止まってる気なの 車が後ろからどんどんくるんだけど…」

知美は少し慌てる素振りで言った。

「そーじゃんね ごめん。で鍋田ってこっからどうやって行くの!?」

少し慌ててる知美の姿を助手席の後ろから見てた健太がそれとなく冷静に言った。

「俺ら2人を乗せてきた車あるでしょ? シルバーのムーヴ。その後ろについていけば鍋田まで連れてってくれるから。もしはぐれても俺がわかってるから大丈夫」

知美と麻里っぺは健太に言われたとおりムーヴについていき鍋田へとつき4人は車からおりてドリフトを見ていた。

知美が1人呆然とドリフトを見ている時に麻里っぺと健太が少し離れた場所でこそこそと話してる姿が知美の視界に入った。