知美は頬を両手で少しおおいかくした。

「姉さん、健ちゃんにメールしなくていいの?」

「あっ!? そうだった!?」

知美は動揺を隠すように慌てて健太にメールした。

麻里っぺはそんな知美の行動にクスクス笑っていた。
「姉さん」

「今度は何!?」

「着替えなくていいの?」
「あ!? そうだった!? なんで早く言ってくんないの!?」

「もう着替えてるかなと思っててさ」

「なわけないじゃん!?」

「そやーそうだ! 姉さん健ちゃんの事でテンパってるからね」

知美は何も言えずに焦る顔で麻里っぺを見ていた。

「姉さん………。図星なんだ………」

知美は少し逆切れぎみで少し頬を赤しながら言った。

「そっすよ!? いけないっすか!?」

「姉さんって、ホントかわいいね。健ちゃんが見たら惚れるだろうね」

知美は少し照れながら言った。

「そ、そうかなぁ〜………?」

「うん。そんな事より早く支度しないと健ちゃん待ってるよ」

「うん」

知美は少し慌てるように服を着替え髪の毛を綺麗にくしでとぎピアスをしバックを手に持ち麻里っぺと2人で自宅をあとにし車に乗り健太との待ち合わせ場所へと向かった。