やあやあ、皆さんごきげんよう!

神崎 亮佑くんの大親友の成瀬です☆


明るく爽やか。クラスでも人気者のこの僕がどうして亮佑くんと友達になったかって?


…それはね、

いっつも無愛想で一匹狼で、僕とは正反対な性格の彼に興味を持ったからなんだ。


彼の成績は学年トップ。

運動だってできるくせに、運動部に入っていないし、スポーツに興味はないらしい。

愛想は無いし恋愛に興味もなさそうなのに、可愛い彼女がいる。


…なに考えてるのかまったくわからない。
けど、それが面白い。


だから僕は今日も亮佑くんと一緒に居る。






「 亮佑くんってさ、弱点とかないの?」



体育の授業中。

バスケの試合をしている横で、僕は亮佑くんにそう訊いた。


先程試合でバスケ部相手に勝ちまくった亮佑くん。

バスケに限らず、体育ではいつもずば抜けた活躍を見せている。加えて、成績もトップ。


顔もかっこいいし(…と言っても、これは僕の方が上だけどね!)


端から見ていて弱点なんて見当たらない。



「 なに言ってんだお前… 」

僕の言葉に彼は呆れたような声を上げた。



「 …俺だって人間だぞ 」


弱点ぐらいある…と、答えた亮佑くん。

じゃあ弱点ってなに?と訊ねてみれば、彼は閉口する。


答えに詰まった様子の彼に僕は聞き方を変えた。




「 …苦手な科目とかない?」

「 ない 」

「 ………。」



…なんだよ、やっぱり弱点なんて無いんじゃないか。