「 …駄目ということはないが、
そのうちどうせ名字で呼ぶこともなくなるからな… 」
神崎は面倒くさそうにそう言い、お茶を啜った。
どういう意味なのだろうと、私が考えようとした途端
「 きゃーー!!
それって、プロポーズ!?
うはっ、聞いてるこっちが照れるって!!」
と、成瀬くんは興奮気味にそう言った。
…プロポーズ?
なぜ?と、思う私の頭に、先程の神崎の言葉が流れた…
"そのうちどうせ名字で呼ぶこともなくなる"
……え?
それって、そういう意味なの…!?
そう自覚した途端、
かぁっと顔に熱が集まった。
「 えっ、ちょっ、…えぇっ、」
うろたえる私。
だって、まさか、そんな……っ
どう反応していいのかわからない私の様子を見て、神崎は笑う。
そうこうしているうちに、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。
「 あっ!いい雰囲気のとこ悪いけど、次体育だよ。亮佑くん、早く行こ!」
「 …あぁ。」
そう言って、2人はさっさと行ってしまった…。
この後の午後の授業がまったく頭に入ることがなかったのは言うまでもない…。
…そんなわけで、
私たちがお互いを名前で呼び合うのは、もう少し先のことになるのだった……
fin

