帰り際、お土産屋さんを覗いていると。


「……ほら」

と、ペンギンのぬいぐるみを渡された。


「私に?」

「お前以外の誰がいるんだ」


私がペンギンが好きだと言ったから買ってくれたのだろう。

神崎は素っ気なく言いながら、ぬいぐるみを私に押し付けた。


「…ありがと」

冷たい言い方だけど、やってることはすっごく優しい彼氏ですよ神崎君。
私はそんなことを思いながらこっそり笑みを零した。


たまには外出デートもいいもんだ。


とりあえず
成瀬君に自慢してやろう!


fin