というわけで、
魚つながりで水族館へやって来た。
「うわー、魚がいっぱい!!」
「水族館だからな」
感動する私をよそに、神崎は夢のないツッコミを入れる。
せっかくのデートなのに、相変わらずそっけない奴。
まぁ、優しくされても気持ち悪いけど……
「ペンギン居るかな?」
「居るだろう。水族館だからな」
そんな素っ気ない返事。
でも、言いながら私の手を引く神崎
私がペンギンを見たいと言ったので、ペンギンのいる場所まで連れてってくれたのだ。
「ペンギン可愛いねー!」
よちよちと歩くペンギンや、水に飛び込んでスイスイと泳ぐペンギンたち
愛らしくて、愛らしくて、ずっと見てても飽きないくらいだ。
「ペンギン…好きなのか?」
隣に居た神崎がそう言って私を見た。
「好きだよー
ていうか、嫌いになる方が難しいよね。こんなに可愛いのに」
それがどうかした?と聞き返すと、神崎はなんでもないとそっぽを向いた。

