続々・大塚と神崎




…仲直りと言っても、

なにをどうすればいいのかわからない。


不機嫌になった私が悪いのだけど、


その原因というのも
女の子からチョコ貰った神崎の方。


私が急に喋らなくなっても、神崎はなにも言わないし喋りかけてもこない…。



神崎の態度を考えると、

もう私になんか興味がないような気がして「ごめんなさい」の一言が出てこない。


喋りかけてもこないのは、自然消滅を狙ってるのじゃないかとさえ思えてしまう…。



私と別れて、チョコあげてた子‥高橋さんと付き合うつもりなのかも……

そこまで思い詰めて考えてしまうと、もう苦しくて仕方がない。



…授業中、隣りの席の神崎をこっそり盗み見る。


無愛想な横顔。

顔は整っているのに女子に騒がれないのは、この無愛想な顔のせいだ。


成瀬君みたいにいつも愛想よくニコニコしていれば絶対モテるんだろうなと思った…。


そんなことを考えて、また苦しくなった。


すると、私の視線に気が付いてこちらを向いた神崎と目が合った。

そして、すぐに反らされた。



( …ムカつく。神崎のバカ!!

なんで反らすの?そんなに私が嫌いなの!?)


そんな言葉を、心の中で呟いた。

私は視線を神崎から教室の前の方に座って居る高橋さんに向けた。


緩いパーマのかかった茶色の髪と、小さな背中。…後ろ姿も可愛い。

喋った事ないけど、雰囲気からして良い子そうな感じがする。…そもそも、神崎がチョコを受け取るくらいなんだから、良い子ってことは確定だろう。


そこまで考えて涙腺がくわっと緩む。

私は慌てて顔を机に突っ伏した。





( …私ばっかり好きみたいで、

ほんとムカつく…… )