5、6分して玲央がお母さんに言った。
「あのー、おかわりしてもいいですか?」
早いっ!もう食べたの?
「全然いいよ!いっつも2人じゃ食べきれないから、困ってるの。」
私が小学4年生の時、お父さんは交通事故で死んじゃったの。
兄弟もいないから、お母さんと2人暮らし。
おかわりを盛るために立とうとするお母さんに、
「お母さん座っててください。自分でやります!みさもいる?」
と言った。
私のお皿にはまだシチューがある。
でも、せっかくだし………。
「じゃあちょっとだけいれてくれる?」
「はい、了解ー!」
こういうさりげない気遣いができる玲央も好き。
ふと、そう思った。

