鞄が机の角に当たったけど
誰かが直すからいっか、って事で気にせず教室を出ようとした。

「あーおいっ」

声でわかったけど、間違えて返事するのは恥かしいから振り返ると
予想通り葉奈だった。

「何ー葉奈?」

「今日合コンどう?!」

「ん、あたしはパス。」

「そっか。じゃ、また明日ね!」

葉奈はあたしに「なんで?」とか聞かない。
そこは幼馴染み。
やっぱ分かってくれてる。