一時間ぐらいすると

「休憩に入りま~す。」

とバスが止まった。

「夢ちゃん、降りてみよっか。」

「うん!」

「俺、飲み物買ってくるから待ってて!!」

「分かった!」

走っていく朔也くんを見送るとわたしは要くんを探した。

「見つけた…。」

要くんは隅っこの方に立っていた。

「要くん!!」

「夢先生!?」

「大丈夫?なんかしんどそうだけど…顔赤いし…。」

「えっ!?いや大丈夫、大丈夫!!」

「ホントに?」

「うん。…先生こそ大丈夫なの?朔也と一緒に居なくて。付き合ってるんでしょ?」

「…え?」

「朔也と付き合ってるんじゃないの?」

「そんなことないよ!!ただよくしゃべるくらいだって。」

「俺、てっきり付き合ってるんだと思ってた。」