「あの──…」
「なに?」
「その──」
「うん?」
「その──北村さんは──その──
(聞くのよ!「あたしの事どう想っていますか?」って。
ほら!聞くのよ!)
───あの─…
お仕事─…なにしているんですか?」
って!違うでしょう!!
「仕事?」
「はい。お仕事なにしているのかなぁ~って…」
「俺の仕事はね、パティシエだよ。ここのホテルで働いているんだ。」
「えっ!?そうだったんですか?」
「そう。うちの父親が、元々菓子職人でね。父親の影響で、俺も興味が出てきて、この仕事をするようになったんだ。」

