ハァ─ハァ─ハァ─… 彼に背を向けて、風を切って、庭へと駆けだした──… 息が上がり、ドキドキが止まらない──… 「美咲、どうしたの?そんなに息切らして。」 「えっ!あ…なんでもない─…」 「なんでもない──…って、顔じゃないわね──… なにがあったか、正直に言いなさい。」