◆蒼士side◆ 「悪ぃ、待たせた」 スタジオから出て、車に乗り越むと、一応マネージャーの美里に詫びる。 「はぁ…別に…」 車のエンジンをかけながら言う美里の元気が何故か無い。 いつもなら… 「本当に待ったわよ!電話しておきながら何でこんなに遅いのよ!」 位の事は言う癖に…。 何か悪いもんでも食ったか? それか…… 『男か?』 俺がそう言うと、ピクッと美里が反応したのが分かった。