「あれ?響くんと蒼士って仲良いの?」
編集長が俺達を交互に見ながら言う。
編集長は男で、40近いらしいけど、ファッション誌の編集長だけあって全然若く見える。
「仲良いっていうか…」
奏と一緒で腐れ縁ていうか…。
「そうなんですよ!俺達幼なじみみたいなもんなんで」
元気良く感じ良く答える響夜はもう“響”になっていて、さっきまでエロ話してたとは思えないほど普通に笑顔で編集長に話してる。
軽く猫かぶりだな…。
まぁ俺だって仕事の時とプライベートの時は多少なりとも違う訳だけど。
皆そんなもんなのか?
「幼なじみ?」
「はい、俺も昔ちょっとモデルやってたので」
今でこそ響は人気(言いたかねーけど)歌手だけど、昔は俺達と一緒にキッズモデルやってた。
途中から響夜だけ歌手に転向したって訳。

