楽屋を飛び出して、亜季達が居る場所に行くために走るけど…。
『…広すぎ。裏口って何処の裏口よ!?』
さっきの電話で裏口に居るっていうのは分かったけど、会場が広すぎるし、要り組んでるし、裏口も一ヶ所じゃないっぽいから何処だか分かんない!!
『しょうがない電話…』
走る速度を少し緩めて、携帯を開く。
「だーから、怪しいもんじゃねぇって言ってんだろうが!!」
通話ボタンを押そうとした所で聞き覚えのある声がしてピタッと足を止める。
『まさか…』
嫌な予感がしながら声が聞こえて来る方へ足を進める。
『…やっぱり』
目の前の光景を見て思わず呟いた。

