『はぁ?何でよ?あんたに見せる必要無くない?』
「良いからさっさとやれ。それとも見せらんねーほど下手くそなのか?」
こういう性格の奴には多分、こう言った方が効果的だ。
『っなっ…!な訳無いでしょ!!上手すぎてびっくりするわよ!!』
ほら、掛かった。
「ふーん…。じゃあそのびっくりするようなウォーキング見せて見ろよ」
マジで単純過ぎて笑える。
『騙したわね!!』
一瞬、しまった!みたいな顔してから睨まれた。
「は?人聞き悪い事言ってんじゃねーよ。お前こそ本当にちゃんとウォーキング出来んのかよ?」
『で、出来るわよっ!!』
「じゃあやってみろよ」
そう言って顎でフロアーを指す。
『やれば良いんでしょ!やれば!!』
本当に負けず嫌いだよな。
悔しそうな顔を見せながら、フロアーに立ったこいつを壁に寄りかかりながら見る。

