準備を終え、急ぎ足でスタジオに向かう。
そういや今日何の撮影だ?
ドラマの撮影やらセリフ覚えで全然内容確認してなかった。
…ま、奏とだしどうにかなるだろ。
「おはようございます。遅れてすいません」
スタジオに入ってすぐ近くのスタッフに詫びを入れる。
こういうのは大事。
ちゃんとしとかないとすぐに「人気あるからって調子に乗ってる」とかなるからな。
で、今日の撮影は…ん?
スタジオのちょっと奥の方に目を向けると奏が女2人と喋ってる。
なんかこの前もこんな事あった気がすんな…。
嫌な予感がしながらそっちに足を向ける。
「…やっぱりお前かよ」
「え…ギャッ!」
振り向いたのは猫目の気の強そう…いや、実際強い女。

