――キキッ 「蒼士!着いたわよ」 「ん…あぁ…」 車の中は貴重な睡眠時間。 ドラマが入ってるから寝る時間が益々無い。 「私、一回事務所行かなきゃ行けないから終わったら連絡頂戴」 「ん~…。はいよ」 腕を軽く伸ばして体を軽く解してから車を降りる。 「じゃあ後…!蒼士、早く閉めて!!」 「は?」 降りた途端に何故か美里が焦り始める。 「早く…あっ…!」 「相変わらず落ち着きが無いですね」 聞こえてきた落ち着いた声に振り向く。 「あ…」