「終わった。」
髭男が寝室から出てくる。
「点けてみれば?」
目線でスイッチを指す。
私は少しドキドキしながらスイッチを押す。
「うわぁ…」
電球一つ一つが星みたいで、スプートニクという名前がぴったりだった。
「じゃ帰るわ。」
「あっお礼にお茶でも!」
「これも仕事だから。」
そう言いながら髭男は玄関を出ていく。
「あ…今日はありがとう!」
その背中に向かってお礼を言った。
髭男は振り返ることもなく帰っていった。
部屋に戻り改めて見渡す。
以前より居心地が良くなった気がする。
私はマグカップにコーヒー入れてテーブルの前に座る。
一口飲むと身体の力が抜けていくような感覚がした。

