美人薄命



「え…」


不意に春人くんが一歩こっちに近付いたのに気付いた時には私は春人くんに抱きしめられていた。


春人くんの腕の中はコーヒーの香りと木の香りがして、止まったはずの涙がまた溢れ出した。


彼は何も言わずに私が泣き止むまでずっと抱きしめてくれた。


とても温かくて、居心地が良かった。