美人薄命



春人くんが帰ってきてからご飯の配達は私の役目となり、休日は一緒にご飯を食べるのが日課となった。

相変わらず春人くんは接客をしながら椅子を造り、私はそれを眺める。
そんな穏やかな時間を過ごした。


「ねぇ、椅子造るの楽しい?」


「まぁ面白い。」


「私にも造れるかな?」


「…無理。」


「絶対?」


「絶対無理。」


「そっか…残念。」


それまで手を止めることのなかった春人くんが作業を止めてこちらを見る。


「造りたいのか?」


「少し。…でも無理なんでしょ?」


「…最初から椅子は無理だけど簡単なやつなら出来んじゃない?」


「簡単なのって?」


春人くんが顎髭を触りながら少し考える。

「棚とか箱とか。」


「棚とか箱かぁ。」


私は自分の部屋を想像して何が欲しいのか考える。