「チッ・・・お前何してんだよ!?!?」
裕が陽に殴りかかろうとした。
「やめて!!陽は悪くないから!!」
あたしは友達が傷つくのは見たくなかった。

「は?お前キスされといてそいつの味方なわけ?」
「味方とかそういうんじゃない!!陽は・・・大切な友達なの」
「友達がキスなんかするのか?」
「しない・・・でも・・・!!」
「もういいよ。お前今日実家帰れよ」
どうしよう・・・
裕を怒らせちゃった。
喧嘩なんかしたくないのに・・・。
元はといえば陽の気持ちに気づかなかったあたしが悪い。
裕も傷つけて陽も傷つけて・・・
全部・・・全部あたしが悪いんだ。
ごめんなさい。

「・・・実優。ごめん。俺が急に変なこと言い出したから。しかもキスまでして・・・。本当にごめん」
「陽は悪くないよ?あたしが鈍感だから・・・。あたしが全部悪いの。ごめんね・・・」
あたしは泣いてしまった。

ギュッ
え・・・?
「ごめん。お前の泣いてる顔なんか見たくねぇよ。・・・俺がお前を幸せにする。俺じゃだめか?」
「陽・・・ありがとう。ここで陽に逃げちゃったら陽の気持ちにも失礼だし、裕への誤解も解けてないから。まずは裕のとこ行って来るね?」

陽にそう言ってあたしは裕と住んでいるマンションに行った。