「じゃあせっかくだし歌おっか?」
あたしは陽に言って、曲を探していた。
すると陽の手があたしの手に重ねた。
「え・・・?陽?どうしたの?」
「なあ実優。なんで全然気づいてくんねーの?」
何に気づかなきゃいけないんだろう。
あたしは頭の中が?でいっぱいだ。
「俺ずっとお前のこと見てた。なのに全然気づいてくんねぇんだもん。俺どうしたらいいんだよ」
「え?意味がいまいちわかんないんだけど・・・。あ、電話。ちょっと待って」
あたしは電話に出た。

「実優~。今日俺遅くなるから」
「わかった。ご飯作って置いとくから温めて食べてね?」
「さんきゅー。」
じゃあね。
そう言って電話を切るはずだったのに・・・。
「どーも。実優の友達です。今日は実優を帰しませんから。」
「は!?!?お前誰だよ??つーか実優に手出すなよ!!」
「さあ?じゃ。」
陽はそう言って電話を切った。

「陽・・・どういうつもり?」
「そのまんまの意味。お前鈍感すぎだよ・・・」
「だってわかんないんだもん」
「こういうこと」

「はぁ・・・はぁ・・・実優っ!!」
裕が来てくれた。
そういえばあたしの携帯GPS付きだっけ。
・・・最悪。
陽にキスされたとこを見られた。