「馬鹿。」

「はい」

「大好きだったのに」

「ぼくも」

「この花だって…」

「うん」

「今もすごい好きなんだよ?」

「僕も好き」

ぼくは顔を上げて彼女の目を見て言った

「だけど、“彼女”のこともっと知りたくなったんだ。ごめん。僕、起用じゃないから…内緒になんかできなくて…気の迷いとか、待っててくれなんて言わない。」

彼女は言った

「待たないわよ馬鹿。大好きなんだから」

それから

「あ~悔しい」

天井を見ながら彼女は言った