『K・S・G』

ケータイ小説グランプリ

それは、日本一のケータイ小説を決める大会。


『でもママ、そんな最悪な状況で「K・S・G」にエントリーしても結果は見えているんじゃ……』



「そうね。
結果は見えてるわね。
でも、エントリーした理由はあるの。
作品を愛さず、利用者のみなさんのためと言う大義名分を拡大解釈する事によって、編集部にとって都合の悪い作家を退会に追い込もうとする愚行。
もしも、そんな愚行が存在し得るとしたら、絶対に許してはいけない事なの。
言論の自由・表現の自由などに弾圧を加える事。
それは出版社で働く人、ましてや編集に携わる人が決して行ってはならない事。
どんなに厳しい最悪な状況でも作品に魂を込めれば、きっと何か伝わる物があると思うの。
あり得ない逆境も作品のパワーで乗り越えられる。
それに挑戦するのが、
アタシ、吉井美香の青春」



ママも頑張っているんだね。



『ママ。
勇気をくれてありがとう。
あたし、間違ってた。
たった一回、若王子先生に怒られたぐらいで、王子様かどうか確かめる事を諦めようとしてたんだもん。
逆境にチャレンジしてこそ、青春なんだねっ!!』