あたし÷俺様王子=禁断

『お兄ちゃん。
優しい嘘はいらないよ』



恋のライバルに負けた女の子を気遣う男の子の優しさは、時に女の子を傷付ける刃になるの。


恋の相手から気遣われた時は確実に。



「嘘なんかじゃない。
ラグビー部は、むさい男ばかりの集団なんだ。
かわいい女の子のひながマネージャーになってみろ。
みんな、ひなに夢中になってひなをチヤホヤする。
マネージャーはどの部員にたいしても平等に接しなければならないんだ。
でも、俺とひなは兄と妹。
どうしても俺にたいしては特別な接し方になるだろ。
ひなは。
俺だってひなに甘くなる。
それでは、部のためにならないし、ひなのためにもならない。
だから、俺が特別な感情を持たないナミちゃんをマネージャーに選んだんだ」


『お兄ちゃん。
心配しなくても、あたしは可愛くないから部員の人達にチヤホヤされないし、ナミに特別な感情を持ってないなんて嘘はつかないで』



「嘘なんかじゃない」





『お、お兄ちゃん……』