あたし÷俺様王子=禁断

そう、あたしの手のひらの中には数秒前までヒヨコのひながいた。



しかし、今、ヒヨコのひなは数メートル離れた地面上にいた。


ひなに慌てて駆け寄る。



ひなを再び、手のひらに乗せるが微動だにしない。



即死だった。



産まれたばかりのヒヨコに猛烈な勢いのラグビーボールが直撃したのだから、
即死は必然だった。



『ひな……』





「ひな。
ビックリさせてごめんな。
でも、ひなの手のひらを狙って全く外さない俺のボールコントロールって、
スゴくね?
しかし、ナゼか『ひなー』って自分の名前を絶叫してるぐらいだから、よっぽどビックリしたんだなぁ〜
あっ、ワリィ。
俺、練習を抜け出してここに来てるから、もうグランドに戻るわ。
じゃ、ひな。
また今夜会おうぜ」



「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ
カッコいぃぃぃぃ♪♪♪」



自分のしゃべりたい事をベラベラとしゃべり、最後にウィンクをして、颯爽と走り去るお兄ちゃん……