あたし÷俺様王子=禁断

息を切らして自転車に乗って現れたのは、幼なじみでクラスメイトの佐藤 蓮。



優しいトコだけが取り柄の男の子だけど、かわいい顔をしてるから女子には結構人気があるんだ。



『あっ、レン!
雪降ってるから今日は来ないと思ってた♪』



「なに言ってんだよ。
ひなを1人にしたら危ないから毎日迎えに行くって、約束したよな」



どこにいるのかも分からない王子様よりも近くにいて約束を守ってくれる幼なじみを大事にしときますか。



『いつも本当にありがとう。レン』



「い、いゃ、別に男として当然の事をやってるだけだし。
でさ、やっぱり、今日も王子様は来なかったのか?」



『そう。あたしがバカだったの。
10年後ってだけで、日時も決まっていなかった約束を信じていたんだもん。
だから、王子様を待つのは今日で最後にするんだって決めたんだ』



「そ、そっか。
そ、そうだよ。
そうした方がいいよ。
ひなだって、いろんな事を犠牲にしてきたんだし、それに10年も前の約束だもんな。
王子様が来たとしても鼻水垂らしてた女の子がこんなに可愛く綺麗になっていたら、ひなって絶対に思わないって」



『あたしは鼻水なんて垂らしてませんっ!!』


「あっ、ゴメンゴメン。
冗談だって」



レンったら、顔真っ赤にしちゃって。



なんか、今日のレン、必死でカワイイ。