目を瞑ると思い出す


いつもは苗字で…

…しかも君付けのくせに


2人っきりだと

照れたように

「ヒデくん」

そう呼んでくれる可愛い声




そう、あの日も

いつもと同じだと思ってたんだ…




俺は調子に乗ってた




離れていかないって…



俺…ちゃんと名前で呼んだ事あったっけ?




きっと数える程…




好きだって言った事あったっけ?



きっと片手にも満たない…




それでも何だかんだ言いながら

傍に居てくれる実維に甘えてた



なぁ…



もう…俺には


はにかんだ照れたあの笑顔は見せてくれないのか?




もう連絡しない



そう言いながらも

いつも連絡してきた実維に

どこか過信してた




自分にだって自信持ちすぎてた




大学に入ってサークルだとか

先輩に連れてかれるコンパだとか


そうじゃないって…


やっとわかった時に


また実維に言われた




だけど…


また連絡してくると思ってたんだ