「もうどこにも行けねぇからな…

覚悟しろよ?」



「どこにも行かないもん

祥ちゃんこそ離れてあげないんだから…

覚悟してよね」



「あぁ…もうとっくに出来てる」



2人で見つめ合い笑いあった




「しっかし、俺が浮気かよ…

こんなに真優莉でいっぱいなのに?」



「だって…キスしたたじゃない」



そうだよ!!!


キスしてたもん



「するかっ!!

しかも、あいつは結婚してるっての~」



「えっ…じゃあ…不倫?」



「するかっ

あいつの旦那は俺のツレだぞ?」



そう言いながら優しく微笑む祥ちゃんは

いつもと同じ真っ直ぐな優しい眼をしてて…


ちゃんと祥ちゃんの眼を見れば

嘘かどうかわかる…



何でちゃんと見なかったんだろう…



「浮気だなんて…疑ってごめんね」



「あぁ…軽くショック受けたけど

疑われるような事した俺が悪い

しかも、俺だって真優莉に他に男が出来たと思ってたし…

あぁぁ…

せっかく色々と計画したのに

これじゃあ台無しだ」



「うぅ…ごめんね?」



大きな手で優しく頭を撫でながら

祥ちゃんは微笑んだ



「真優莉は悪くねぇよ

俺が不安にさせてたのが1番悪い」



「ううん…

でもねっ…

ホワイトデーは夜景が見える場所で

愛の言葉を囁いてね」



悪戯っぽく祥ちゃんを見上げると

祥ちゃんは顔を赤くして、そっぽを向いてしまった



「あぁ…ったく…

一生、真優莉には敵う気がしねぇよ」




「えっ??」



チュッ…



優しくついばむようなキスが降り注ぐ



いつか人の気持ちは変わってしまうかもしれない



でも、何度でも祥ちゃんに恋をするよ


ずっと…ずっと…大好き



大好きよりも…




「「愛してる」」




2人の言葉が重なった…永久に…



【end】