【一話完結×短編集】ビター&スィート

「おはよ」



その声にハッとなり

視線を上げると

天宮が目の前にいた




「あぁ…おはよ」




やっとの事で返事した



「同じクラスみたいだから

…よろしくね」




遠慮がちに微笑む天宮に

一瞬…ドキッとした





「…あぁ」



言葉が紡ぎ出せず

ようやっと返事をした






その瞬間

嫌な雰囲気に取り囲まれた



「何なに?

天宮ちゃんって

紡原と仲良いの?」



何で…




「って言うか

去年、同じ委員だったんだ」




…居るんだよ





「そうなんだぁ

でも気をつけといた方がいいよ」


息が止まりそうになった



…否…




息が出来てたかすら怪しい



「…えっ…?」



どこまでまとわりつく気なんだよっ