久しぶりに那湖と目があった気がする。


もう俺、フラれんのかな?

最後ぐらい、カッコつけたかったな。


完全に死んだ俺に向かって、那湖が口を開いた。




「あたし…誰にもチョコあげてないよ?」


「……は?」


いや、待てって。

さっきの奴、何か持ってたじゃん?


「さっき話してた人は、別の本命の子にもらったんだって…」


「……まじ?」


ううわ、最悪!!

俺本気でカッコ悪ぃ!!

勘違いかよっ!!


もう死にたい…。

どんどん下を向くしかない俺。


「芯は?何個チョコもらった?」


もうここまでくれば、恥ずかしいことなんか一つもないよな!!