「ふぁぁぁぁ~…。」

亜由が隣で大きなあくびをしている。

昨日は、宗君のことばっかり思ってて眠れなかった。

"ごめんね"という感情でいっぱいで…

あのあとすぐに逃げてしまった。

あたしがいると宗君は邪魔なんだろうか…。

本当はまだ宗君は侑里のこと…。

「緋~芽ッ!何考えてんの??」

「ごめっ、今授業中だったね!」

もくもくとノートをとっているみんなに追いつけていない

あたしは今何がしたいんだろう…。

将来の為にここに来たのに、来た意味がない…。

ここに来なかったら今の自分はいなかったハズだけど、

今は昔の自分に戻りたい気分だ。

…キーンコーンカーンコーン。

すべての授業が終わった。

今から裁縫の時間だ。

「緋芽裁縫室行くよ?」

「あっ、わかった!」


~裁縫室~

「宗のことだったら気にしなくていいよ。」

「えっ?」

「あれは中坊の時に言ってた冗談だから。」

「でも・・・・」

「今、あんたが付き合ってるんだから自信もちなよ。」

「うん。亜由ありがとう!」

何か亜由の言葉にふっきれたような気がする!

さあ服づくりがんばろう!!