【私立神瀬(こうのせ)高等学校】は服飾科とデザイン科、工芸科、料理科、美容科があってあたしは服飾科に入った。

あたしの夢はデザイナーになること。
たくさんデザインしてたくさんの服をみんなに着て貰えることが夢だ。

服飾科は約150人ぐらいでやや少ない。

…同じ中学の奴がいるのかどうかが確かめる。

教室に行き、自分の椅子に座りホッと一息つく。


 トントンッ


「同じクラスの月野緋芽サン?」
茶色と赤色が混ざったポニーテールの目がぱっちりの女の子。

笑顔がとっても可愛くて、少し見とれてしまった。

「初めましてだよね!?あたし、及川亜由です。よろしくね~!」

「あっ、月野緋芽です!よろしくね!」


彼女はニコッと笑って、手を握った。

「じゃあさお友達になろっ♪あたし同中の人いなくてさ~(泣)」

彼女は手は温かかった。友達になろうという言葉ひとつが私の胸に貫いた。

「緋芽の髪ってスゴイ綺麗だね~★超羨ましいよお~」
私の茶色のストレートの髪を手にとってくしでとかす。

…昔の自分と大違い。
昔の自分はごわごわな髪に癖毛がたくさんあった。
今はストレートパーマをかけてサラサラだ。