とぼけたように言うと依頼主(友人)は深い溜息を吐く。

「シルヴィ」
「なんだよディラン」

「呪(まじな)い師とか止めて、まっとうに生きたら?」

「……おまえにだけは言われたくない」

「なんだよ、政府に勤める事がまっとうじゃないってのか?」

「職業より生き方」

 くっくっと喉の奥で笑う。

「てめ……っ!」
「それより、ちゃんと金払えよ」

「金? 当たり前だろ。一応政府からの正式依頼なんだから」

「それならOKだ」

「おまえ程のストライダーならどこもほっとかないと思うけどなぁ」

「俺はフリーが性に合ってるの」