ハンドルをとられながら宇宙船まで車を走らせコンテナにそのまま乗り込む、駆けだしてコクピットまでの間に揺れは大きくなっていた。

「ジイさん座ってベルトをしっかり閉めろ!」

「こ、こりゃ凄い揺れじゃな……」

 その間にも、地面が船を飲み込もうと音を立てて割れ始めている。

 エンジンを目一杯ふかして飛び立つ。

 なんとか飛び立っても油断は出来ない。

 必死に速度を上げて惑星から離れようとするが、崩壊を始めた星はその重力を強めていく。

「チッやばい……ジイさん姿勢を低くして衝撃の準備しろっ衝撃波が来るぞ!」

 重い音が船全体に響く、後ろから突き上げるような激しい衝撃が何度か襲ってきた。

 しばらくするとそれも消え静かな空間が拡がる。

 もう大丈夫だろうと速度を落としコクピットを惑星に向けた。