「…みんな違う答えがほしかったんだよな?」

「えっ…」




私のこの質問の意図を簡単に当てたから




身震いしてしまった




「同じ答えじゃ退屈だよな」
「……」

「例えば、もしも世界が同じ顔ばっかりだったらつまらないよな?」

「……」

「人、それぞれちがうから色がいろいろ染まって、輝きを出せるんだよ」




……なんでなんでこんなにも私に助言をくれるんだろう




渚の説明は耳に入り込んで行く




「…うん」

「お前の質問の意図はそこだろ?」

「…うん」




同じ色ばっかりだったなら、小さなことに気づかない




自分の居場所もわかんないかも知れない




自分の存在はどこにあるのかわからない




だからみんなと違う色を使って、自分を出す




自分の知らない輝きを人に教えてもらうことだって




できるかもしれないのに