「せ…めて……君の……」

少年は最後の力を振り絞り

感覚の薄れた手を動かし

天井へ手を伸ばした

「君の………名前……だけでも……」



知りたかった………



そう言うと

少年の手は床に落ち

涙を流し続けたまま

瞼が落ちて

少年の体は動かなくなった