だが
少年の視界に
破られた手紙の端切れが目に入った
少年はそれへ手を伸ばし
精一杯の力で握ると
這いつくばりながら扉に近づき
掠れた声で
「たのむ……これがっ……これが俺の最後なら……ゲホッ……あの子と……あの子と話をさせろっ!」
と叫んだ
だが
暗くて狭いその部屋には
その声は空しく響くだけだった
少年の視界に
破られた手紙の端切れが目に入った
少年はそれへ手を伸ばし
精一杯の力で握ると
這いつくばりながら扉に近づき
掠れた声で
「たのむ……これがっ……これが俺の最後なら……ゲホッ……あの子と……あの子と話をさせろっ!」
と叫んだ
だが
暗くて狭いその部屋には
その声は空しく響くだけだった



