ガンッガンッ

「開けろ……開けてくれ!!」

少年は

ずっと扉を叩き続けた

だが

扉が開く気配はしない

少年は扉を叩くのを諦めたのか

その場に座り込んだ

「……会いたい」

少年は無意識のうちに

そう呟いていた

「会いたい……会いたいんだよっ」

少年は

あの日引っ越していった少女を思いだし

独り

部屋の中で泣いていた