「……ハァ」

少年は

敷地の端にある大きな木の下で

溜め息をし、静かに空を見上げた

その空は

とても美しく見えたが

少年には

鬱陶しくて仕方なかった

「……チッ、うざってぇ空だな」

少年はそう言うと空を見上げるのを止め

目の前に広がる野原に目を向けた

しばらく空と野原を見つめて

自室に戻る

それが少年の日課だった