-さくらside-
制服に袖を通したわたしは、ゴールデンウィークも含めて、約2週間ぶりに学校に登校した
先生が、あの日家に来てくれたおかげで、道隆さんに会わずに済んだ
きっとまた時がたてば、パパが勝手にデートのセッティングをしちゃうんだろうけど
日が伸びただけでも、心と体がほっとしている
会いたくない
道隆さんは好きになれない
たぶん、一生、『好き』という感情からは無縁な人だと思う
始業ベルが鳴ると、すぐに教卓側のドアが開いた
出席簿を持っているセンセが、教室に足を踏み入れる
切れ長の綺麗な目が、瞼を持ち上げると、わたしに向いた
少しだけセンセの表情が柔らかく微笑んだように見えた
「あ、まっちゃん、おはよー」
「噂でさぁ。まっちゃんって、彼女と別れたって聞いたんだけど、マジ?」
「え? 新しい彼女ができたっていう噂も聞いたよぉ」
クラスメートの女子たちが自分の席につきながら、口々に質問していく
え?
センセが、彼女と別れた?
どうして?
すごく仲良さそうに駅でキスをしていたよ?
別れるなんて…そんな二人には見えなかった
わたしはセンセの顔を見つめた
センセがくすくすと肩を震わせて笑っている
でもどこか寂しそうにしてた
「噂、ウワサってさ。その噂はどっから流れてくるんだよ」
センセが、出席簿を開くとボールペンで何かを記入していた
「真相を教えてよ」
「嫌だね。絶対に言わない」
「じゃあ、別れた」
「どうだか」
センセが肩を竦めて、苦笑した
センセ…なんか無理しているように見えるのはわたしだけ、かな?
制服に袖を通したわたしは、ゴールデンウィークも含めて、約2週間ぶりに学校に登校した
先生が、あの日家に来てくれたおかげで、道隆さんに会わずに済んだ
きっとまた時がたてば、パパが勝手にデートのセッティングをしちゃうんだろうけど
日が伸びただけでも、心と体がほっとしている
会いたくない
道隆さんは好きになれない
たぶん、一生、『好き』という感情からは無縁な人だと思う
始業ベルが鳴ると、すぐに教卓側のドアが開いた
出席簿を持っているセンセが、教室に足を踏み入れる
切れ長の綺麗な目が、瞼を持ち上げると、わたしに向いた
少しだけセンセの表情が柔らかく微笑んだように見えた
「あ、まっちゃん、おはよー」
「噂でさぁ。まっちゃんって、彼女と別れたって聞いたんだけど、マジ?」
「え? 新しい彼女ができたっていう噂も聞いたよぉ」
クラスメートの女子たちが自分の席につきながら、口々に質問していく
え?
センセが、彼女と別れた?
どうして?
すごく仲良さそうに駅でキスをしていたよ?
別れるなんて…そんな二人には見えなかった
わたしはセンセの顔を見つめた
センセがくすくすと肩を震わせて笑っている
でもどこか寂しそうにしてた
「噂、ウワサってさ。その噂はどっから流れてくるんだよ」
センセが、出席簿を開くとボールペンで何かを記入していた
「真相を教えてよ」
「嫌だね。絶対に言わない」
「じゃあ、別れた」
「どうだか」
センセが肩を竦めて、苦笑した
センセ…なんか無理しているように見えるのはわたしだけ、かな?

