どんなワンピースを着てるんだよ!

高校生なのに、まるで男を誘っているような服を着て……

「わたし…センセが好きです」

「はっ?」

葉月さんの突然の告白に、僕は驚きの声をあげた

可愛らしい声を聞けて、嬉しく思う気持ちなんて吹っ飛び、頭が真っ白になった

「わたし、家に帰りたくありません」

「えっと…」

僕のほうが、まるでいつもの葉月さんのように口がきけなくなっていた

なんと答えたらいいのか…さっぱりわからない

平日の昼間に、告白を受けるならまだ…うまく断ってる

就職して1カ月

数人の女子から告白はあったから…少し慣れてきていたところだ

でも…真夜中に学校で

しかもこんな薄着の女性に抱きつかれて告白されたら、恋人のいる僕だってドキドキする

「葉月さんちょっと…」

離れてくれないかな…と言おうとして、葉月さんの肩を押す

けど余計に強く葉月さんに抱きつかれた

困るよ

「嫌です。絶対に家に帰りたくない。帰ったら怒られるもの。婚約者に押し倒されて、気持ち悪くて怖くて…あの場に居たくなくて逃げ出して。パパはそんなわたしを許さないわ。さっさと関係を持たせて、事業を成功させたいだけだから。あんな家に帰りたくない」

話すことを極端に苦手とする葉月さんとは思えないなどの早さで、一気に捲し立てた

「センセ、好きです。センセが好きなんです…どうしようもなく。ごめんなさい…ごめんなさい。センセを困らせるだけなのに」

葉月さんの頬から、涙が零れたのが見えた

僕は葉月さんの肩を叩いてから、柔らかい髪を優しく撫でた

「葉月さん、僕は葉月さんの気持ちには応えられない。だけど相談にはのれるよ」