僕は私服をクローゼットから出して、ささっと着替えた
「真央、ヘル借りるな」
玄関に置きっぱなしになってる真央の赤いヘルメットを僕はひょいっと拾いあげた
「え? なんで?」
布団から顔を出した真央が、少し嫌そうな顔をした
「僕が見つけたら、バイクに乗せて強制送還する」
「一回だけだからね」
真央がむすっとした顔で、了承した
大学に入って、すぐに真央用にと二人で買いにいったヘルメットだ
僕がずっと持ってるけど真央以外に、使ったことのないヘルメット
僕は「サンキュ」とお礼を言うと、自分の黒いヘルメットも持って靴を履いた
「ねえ、悠真。すぐに帰って来てよ」
「見つけたら、すぐに帰ってくるよ」
僕は真央ににっこりとほほ笑むと、アパートを出た
駐輪場で、バイクに跨ってから僕は「あ」と声を漏らした
メールだっ
僕は、ズボンのポケットから携帯を取り出すと、葉月さんにメールをした
『学校から連絡あった。まだ家に帰ってないんだって? どこにいるの?』
葉月さんからの返信は早かった
『言えない』
『どうして? 皆、探してるよ?』
『家に帰りたくないの』
家に帰りたくない?
何か、嫌なことがあったのか?
「真央、ヘル借りるな」
玄関に置きっぱなしになってる真央の赤いヘルメットを僕はひょいっと拾いあげた
「え? なんで?」
布団から顔を出した真央が、少し嫌そうな顔をした
「僕が見つけたら、バイクに乗せて強制送還する」
「一回だけだからね」
真央がむすっとした顔で、了承した
大学に入って、すぐに真央用にと二人で買いにいったヘルメットだ
僕がずっと持ってるけど真央以外に、使ったことのないヘルメット
僕は「サンキュ」とお礼を言うと、自分の黒いヘルメットも持って靴を履いた
「ねえ、悠真。すぐに帰って来てよ」
「見つけたら、すぐに帰ってくるよ」
僕は真央ににっこりとほほ笑むと、アパートを出た
駐輪場で、バイクに跨ってから僕は「あ」と声を漏らした
メールだっ
僕は、ズボンのポケットから携帯を取り出すと、葉月さんにメールをした
『学校から連絡あった。まだ家に帰ってないんだって? どこにいるの?』
葉月さんからの返信は早かった
『言えない』
『どうして? 皆、探してるよ?』
『家に帰りたくないの』
家に帰りたくない?
何か、嫌なことがあったのか?

