わたしの、センセ

真央が死ぬなんて

真央が殺されるなんて…おかしいだろ

僕のせいで、身体を傷つけられて……これから立ち直って、新しい人生を送るはずの真央が…殺されるなんて、おかしいって

真央にだって幸せになる権利があるのに…どうして…

「松浦、今日は…もう帰れ。真央の葬式が終わるまで、出社しなくていいから」

勇人さんが席を立つと、僕の肩に手を置いた

「…はい。すみません。今日は…帰ります」

僕は鞄の中に荷物を詰め込んだ

真央…ごめんな

僕が…傍にいたら、きっと真央は生きていられたんだ

あんな不倫男に殺されなかったんだろう

僕がゆっくりと立ち上がると、オフィスのドアが勢いよく開いた

「松浦悠真!」

知らない男に名前を大声で呼ばれた

そっちに顔をあげる間もなく僕は、腹部に痛みを感じた

「悠真っ…おいっ」

勇人さんの声が、僕の真後ろで聞こえた

え? なに?

僕は、痛みを感じたところに手をあてた

生温かいモノが手につく

視線を落とすと、僕の手が真っ赤な血でぬれていた

「お前のせいだ。お前のせいで…真央が…。真央はなあ…お前なんかじゃなく、私を愛していたんだ」

僕はチカチカと光る視界の中で、奇声のような声で叫ぶ男の顔を見た

こいつ……真央を抱き合ってた男だ

警察に…捕まって、なかったの、かよ